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水辺の鳥、カワセミの仲間、カワセミ科

  • カワセミ
カワセミ

【分類】
ブッポウソウ目、カワセミ科、カワセミ属

【現れる時期による分類】
北海道で夏鳥だが、ほかの地域では留鳥として1年中見ることができる。

【全長】
約17cm。

【外観の特徴】
スズメよりも大きい。
日本のカワセミ科のなかでは最小種。
くちばしが長く、頭が大きく、頸、尾、足は短い。
オスのくちばしは黒いが、メスは下のくちばしが赤い。
メスよりオスの方が色鮮やか。
頭、頬、背中は青く、頭は鱗のような模様がある。
喉と耳の辺りが白く、胸と腹と眼の前後は橙色。足は赤い。
幼鳥は全体に黒っぽく、光沢が少ない。
カワセミの青色は色素によるものではなく、羽毛にある微細構造により光の加減で青く見える。

【習性】
海岸や川、湖、池などの水辺に生息し、公園の池など都市部にもあらわれる。
つがいになると親鳥は垂直な土手に巣穴をつくる。
最初は垂直の土手に向かって突撃し、足場ができた所でくちばしと足を使って50~90cmの横穴を掘る。
卵からかえったヒナは親鳥から給餌をうけながら成長し、羽毛が生え揃うと巣立ちする。
せまい巣穴の中は当然ヒナの糞で汚れるが、ヒナに生えてくる羽毛は鞘をかぶっており、巣立ちのときまで羽毛が汚れないようになっている。
若鳥は胸の橙色と足に褐色味がある。
非繁殖期は縄張り意識が強く、1羽で行動する。
水上を飛んだり、えさ場が見渡せる枝や石の上で休む姿がみられる。

【習性】
樹洞に巣を作る。

【鳴き声】
水面近くを速く直線的に飛び、このとき「チッツー!」「チー!」と鳴く。

【食性】
水辺の石や枝の上から水中に飛び込んで、魚類や水生昆虫をくちばしでとらえる。
エビやカエルなども捕食。
空中でホバリングしながら飛び込むこともある。
水中に潜るときは目からゴーグル状のものを出し水中でも的確に獲物を捕らえる。
一旦高く飛び上がってから潜る個体も存在する。
捕獲後は再び石や枝に戻ってえものをくわえ直し、頭から呑みこむ。
大きな獲物は足場に数回叩きつけ、骨を砕いてから呑みこむ。
消化出来なかったものはペリットとして口から吐き出す。
繁殖期にはオスがメスへ求愛給餌がみられる。