水辺の鳥、カイツブリの野鳥図鑑です。

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カイツブリ

【分類】
カイツブリ目、カイツブリ科、カイツブリ属

【現れる時期による分類】
本州中部以南では留鳥として周年生息。
北部や山地のものは冬に渡去することから、北海道や本州北部では夏季に飛来する夏鳥となる。

【全長】
25-29cm

【外観の特徴】
尾羽は非常に短く、外観からはほぼ判別できない。
翼の色彩は一様に黒褐色。
くちばしは短めでとがり、先端とくちばし基部に淡黄色の斑がある。
虹彩の色は、日本の亜種は淡黄色で、ヨーロッパの亜種は黒褐色。
夏季には夏羽として頭部から後頸が黒褐色で、頬から側頸が赤褐色の羽毛で覆われる。
体上面は暗褐色。
またくちばしの色彩が黒く、斑が明瞭。
冬季には全体として淡色な冬羽となり、頭部から体部にかけての上面は暗褐色で、下面は淡褐色。
頬から側頸も黄褐色の羽毛で覆われる。
くちばしは暗灰色で、斑が不明瞭。幼鳥は頭部や頸部に黒や白の斑紋が入り、くちばしの色彩が赤い。
足は体の後部の尻あたりから生えており、歩くには非常にバランスが悪いが、足を櫂のように使って潜り泳ぐ。

【習性】
流れの緩やかな河川、湖沼、湿原などに生息。
まれに冬季や、渡りのときには海上で見られることもある。
主に水上で生活して、ほとんど歩くことはない。
足が生えている位置が他の水鳥とは違い、尻付近から出ている。
泳ぐ姿は上から見ると、カエルの後ろ脚のように使う。
深くは潜らない。
淡水域で繁殖し、繁殖期には縄張りを形成する。
水辺近くの水生植物や杭などに水生植物の葉や茎を組み合わせた逆円錐状の巣を作る。
小さいうちは親鳥が背中に乗せて保温や外敵からの保護を行い、雛を背中に乗せたまま潜水することもある。
冬季には20~30羽からなる群れを形成することもある。

【鳴き声】
「キリッキリッ、キリリリ」と鋭く鳴く。
繁殖期には雌雄が鳴き交わす。
警戒時は、強く短く「ピッ」。

【食性】
巧みに潜水し、魚類、昆虫、甲殻類、貝類などを食べる。